ブライドルレザー製品の手入れ方法!クリーム編

ブライドルレザーは、もともと耐久性が高い素材であるため、手入れをしなくても一般的なご使用であれば、5年前後は製品として問題なくご使用いただけると思います。

しかし、革に負担が掛かる部分などは劣化が早まります。

そういった場合には、クリームでの手入れを行うことで製品を長く、よい状態でご使用いただけます。

そこで今回は、ブライドルレザーの専門店である塩原レザーの塩原朋和が、クリームによる手入れ方法を解説したいと思います。

この特集記事を最後までご覧いただきますと以下の内容が分かります!

・クリームによる手入れの基礎知識

・クリームの手入れに必要なメンテナンス用品

・クリームによる手入れ方法と手順

はじめて当サイトへお越しいただいた方もいらっしゃると思います。

本題に入る前に、この記事を書いている塩原レザーについて簡単にご紹介をさせていただければと思います。

2008年にブライドルレザーの専門店として塩原レザーは創業しました。

2016年からはコードバンを定番素材に加え、ブライドルレザーとコードバンの専門店として運営しております!

コードバンもブライドルレザーも、革を製造をする業者や仕上げ方法によって、風合いや印象など素材感が異なります。

塩原レザーでは10年以上に渡って製品を製作しており、素材や製品について最前線で日々観察をしているので信用していただける内容だと思います。

なお、塩原レザーについての詳細は、下記のリンク先にてご覧いただけます!

塩原レザーについて

クリームによる手入れの基礎知識

ブライドルレザー製品用クリーム

ブライドルレザー製品は、長くご使用いただくことで革の表面が研磨され光沢感が増すという、特有の表情が魅力の1つです。

しかし、クリームを使用した手入れを多様すると、その光沢感が消えてしまう可能性があるので、必要な時にだけご使用いただくことをおすすめします!

なお、日頃の定期的な手入れは、蜜蝋ワックスなどのワックス類で行うことをおすすめします。

蜜蝋ワックスによる手入れ方法の詳細記事はこちらから!

また、革の表面が割れている場合や極端に革が乾燥している場合には、オイルによる手入れを行うことをおすすめします。

オイルによる手入れ方法の詳細記事はこちらから!

クリームによる手入れは、ワックスに比べてより深い層に成分を浸透させることができるので、全体的に革が乾燥状態にある時に有効な手段です。

また、クリームはワックスやオイルとは異なり、水分が含まれていることが最大の特徴です。

しかし、クリームによる手入れを多様すると、革の繊維の状態を逆に悪くすることがあるので、ある程度、手入れについて知識がある状態でご使用いただくことをおすすめします!

クリームの手入れに必要なメンテナンス用品

クリームによる手入れに必要なメンテナンス用品

クリームによるメンテナンス用品は、以下の通りです。

・メンテナンス対象製品

・クリーム

クリーム類の販売ページはこちらから!

・手入れ用クロスまたはT-シャツのハギレ

※手入れ毎時、きれいなクロスのご使用をおすすめしますので、使い古したT-シャツから複数枚準備しておくことをおすすめします!

・綿棒(必要に応じて)

※細かい部分を手入れする際は、綿棒があると便利です。

・馬毛ブラシ(必要に応じて)

※ホコリ落としなどにブラシがあると便利です。ブラシがない場合は、使い古した歯ブラシなどでも代用できます。

クリームによる手入れ方法

ブライドルレザー製品と手入れ用のクリーム

メンテナンス用品の準備が整いましたら、以下の手順にて手入れを行っていただければと思います。

※一部分の手入れではなく、その面の全体を手入れすることを想定しています。

手順1:製品に付いているホコリを落とす

 

製品に付いているホコリを落とす

手入れを行う対象箇所についているホコリを落とします。

これは、クリームとホコリが混ざってしまうと、玉になりステッチの溝などに入り込み固まってしまうことを防ぐためです。

ブラシを準備している場合には、ステッチの溝もしっかりブラシ掛けすることでホコリが簡単に取れます。

手順2:クロスに少量のクリームを馴染ませる

 

クロスにクリームを馴染ませる

手入れを行う対象部分にクリーム掛けを行うために、専用クロスやTシャツのハギレにクリームを馴染ませます。

クリームは、水分が多い柔らかいタイプからワックス成分が入っている硬いものまで様々です。

水分が多い柔らかいクリームの場合は、少なめにクロスに浸透させてください。

クロスに馴染んだクリーム

クロスにクリームをうまく馴染ませるポイントは、円を描くようにクロスにクリームを馴染ませます。

そして、余分なクリームを瓶のヘリでそぎ落とすと最適な量のクリームがクロスに馴染みます。

薄く延ばすイメージでクリーム掛けをする

 

円を描くようにクリームを塗り込む

クロスにクリームを馴染ませたら、円を描くように薄く延ばすイメージで、革に塗りこんでいきます。

きれいに仕上げるポイントは、端から順番に小さい円を描くように全体に進めて行くことで満遍なく一定量のクリームを浸透させることができます。

また、クリームが少なく感じた場合には、容器からクリームを小まめに馴染ませます。

※一度に多くのクリームを取り、一部分に大量のクリームが革に浸透してしまうと、繊維が膨張し、乾いた後に見た目など風合いが変わる場合があるので注意してください。

ハギレ革が手元にある場合には、浸透性を試してから実際の製品にご使用いただくことをおすすめします!

馴染ませるために1時間ほど待つ

 

クリームを全体に塗り込んだ後

クリームによる手入れは、革の表面だけではなく内部にまで浸透します。

クリーム成分を馴染ませるために、1時間ほど浸透するのを待ちます。

クリームが乾いた状態

1時間ほど経過すると上記の画像のように、表面がマットな風合いになってくると思います。

1時間経過しても、表面が乾いていない場合には、全体的に乾くまで待つことをおすすめします!

乾拭きをする

 

乾拭きをしている画像

クリームが全体的に乾いたら、最終工程としてクロスで乾拭きをします。

磨き上げるポイントとして、クロスのクリームが浸透していない部分で乾拭きをします。

クリームが浸透している部分を使用すると、また表面にクリームが付いてしまうので、クロスの新しい面をご使用ください。

乾拭きをした部分としていない部分の画像

上記の画像は、左側がクロスで磨いていない部分、右側が磨いた部分です。

右側は余分なクリーム分が取れ、ブライドルレザーの表面が滑らかな触り心地になっていると思います。

全体を乾拭きしたブライドルレザー製品

全体的に乾拭きを行えば、手入れはこれで完了です。

ただし、乾拭きをした際にクロスに引っかかる感触が強く感じる時には、蜜蝋ワックスによる革の表面のワックス掛けを行い表面をワックスでコーティングすることをおすすめします!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、クリームによる手入れやその方法について解説いたしました。

この情報をもとにブライドルレザー製品に、より愛着を持っていただきご愛用いただければと思います。

なお、ブライドルレザー製品の手入れに関する基本概要をまとめた特集記事もございますので、よろしければご覧ください。

ブライドルレザーの手入れ基本概要はこちらから!

また、ブライドルレザーについて総合的にまとめた特集記事もございます。

ブライドルレザー百科事典