ブライドルレザーといえば、英国を連想される方も多いのではないでしょうか。
英国には、さらにブライドルレザーの聖地と呼ばれる町があるのをご存じでしょうか?
今回は、ブライドルレザー専門店である塩原レザーの塩原朋和が、現地を訪問した時の話をご紹介したいと思います。
この特集記事を最後までご覧いただきますと以下の内容が分かります!
・ブライドルレザーの歴史
・ブライドルレザーには聖地がある
・ウォルソールという町について
・ブライドルレザー博物館について
はじめて当サイトへお越しいただいた方もいらっしゃると思います。
本題に入る前に、この記事を書いている塩原レザーについて簡単にご紹介をさせていただければと思います。
2008年にブライドルレザーの専門店として塩原レザーは創業しました。
2016年からはコードバンを定番素材に加え、ブライドルレザーとコードバンの専門店として運営しております!
コードバンもブライドルレザーも、革を製造をする業者や仕上げ方法によって、風合いや印象など素材感が異なります。
塩原レザーでは10年以上に渡って製品を製作しており、素材や製品について最前線で日々観察をしているので信用していただける内容だと思います。
なお、塩原レザーについての詳細は、下記のリンク先にてご覧いただけます!
ブライドルレザーの歴史について
ブライドルレザーの歴史は古く、厳密に言えば人類が馬などを操るために革を使用したことが起源です。
そして、人類が馬の背に乗るようになったのは、紀元前4000年頃だと言われています。
その後、長い間を経て衝撃の耐久性や気候への対応などの改良が進み、J.ベイカー社の製法は2000年前から同じもので、現在でも使用している設備の一部は当時のものです。
最もブライドルレザーが多く製造されたのは、世界中で馬車が移動手段として使用されていた19世紀までで、自動車や鉄道が大衆化された20世紀初頭から減少傾向にあります。
ブライドルレザーには聖地がある
英国で製造されるブライドルレザーは、表面にブルームと呼ばれるグリース成分が凝固化した物質が噴き出していて特徴的です。
このブルームは、革の内部の保革成分を守ることと、悪天候が多いことから不純物が多い水分を革へ浸透注せないために開発された製法です。
そのブライドルレザーが最も製造されたと言われているのが19世紀です。
19世紀には、英国各地に革を製造するタンナーや馬具を製造するメーカーがありました。
その中でも、特に盛んであった町があり、今ではブライドルレザーの聖地と呼ばれています。
その町の名をウォルソールと言います。
ウォルソールの町について
英国第二の都市であるバーミンガムから、北へ電車で20分ほど行ったところにウォルソールの町があります。
この町は、大都市の郊外によく見られる駅前にショッピングモールや商店、レストランなどが立ち並び、少し距離を置くと居住地や工場などが点在している印象です。
なお、今でもブライドルレザーを製造する業者がたくさんあり、世界的に有名な馬具のメーカーなども所在しています。
世界中で人気があり、塩原レザーで扱うセドウィック社もこのウォルソールに所在しています。
また、こうして馬具産業が栄えた町にはレザー博物館もあります!
ブライドルレザー博物館について
ウォルソールの駅から徒歩で20分ほど歩いたところに、レザー博物館があります。
この博物館は、各皮革や製品の紹介とは別に、ウォルソールでの皮革産業の歴史について多く紹介されています。
かつては大規模な工場で馬具を製造する姿などが画像などと共に紹介され、革に興味がある方でしたら見応えのある施設です。
内部に展示されている革はほとんどがブライドルレザーで、触れていない状態が長く展示されているようで、ブルームが噴き出していて非常に良い状態です!
なお、英国では馬具用品の製造が盛んなウォルソールや紳士靴の製造で有名なノーザンプトン、婦人靴の産地であるレスターなど、皮革産業内でも得意とする分野が町によって分かれています。
そういった意味から、このウォルソールにあるレザー博物館が「ブライドルレザー博物館」と呼ばれているのだと思います。
また、博物館にはミュージアムショップも併設しており、ウォルソール内で製造されているブライドルレザー製品のほかに、歴史や製品の製造方法などの書籍やDVDの販売などもされています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、ブライドルレザーの歴史や聖地と呼ばれるウォルソールの町などについて解説をさせていただきました。
なお、ブライドルレザーについて総合的にまとめた特集記事もございますので、よろしければご覧ください。