ブライドルレザー製品を購入された方が、まず気になるのが製品の使い始めについてではないでしょうか。
そこで今回は、ブライドルレザー専門店である塩原レザーの塩原朋和が、製品の購入後の使い始め方について解説します！
この特集記事を最後までご覧いただきますと以下の内容が分かります！
・新品時の革の状態について
・ブライドルレザーのブルームについて
・ブルームはそのまま使い始めるのがおすすめ
・製品の使い始める時の注意事項
・革の擦れる部分の定期的な手入れについて
はじめて当サイトへお越しいただいた方もいらっしゃると思います。
本題に入る前に、この記事を書いている塩原レザーについて簡単にご紹介をさせていただければと思います。
2008年にブライドルレザーの専門店として塩原レザーは創業しました。
2016年からはコードバンを定番素材に加え、ブライドルレザーとコードバンの専門店として運営しております！
コードバンもブライドルレザーも、革を製造をする業者や仕上げ方法によって、風合いや印象など素材感が異なります。
塩原レザーでは10年以上に渡って製品を製作しており、素材や製品について最前線で日々観察をしているので信用していただける内容だと思います。
なお、塩原レザーについて、下記のリンク先にてご覧いただけます！
新品時のブライドルレザーの状態について
英国で製造された本物のブライドルレザーは、革の表面にブルームが浮いているなど特徴的な風貌です。
まずは、この状態が何を意味しているのかをご理解いただくことで、使い始めのヒントになると思います。
生の牛皮を植物のタンニンエキスの水槽に漬け、腐敗しないように革へと変化しています。
このことを「なめす」と言い、その後、革に染色がされたり、蝋引き加工などの工程を経てブライドルレザーとなります。
この状態で長く保管をしても、革が腐ることもカビが生えることもありません。
しかし、製品を使用することで、カビが生えてしまうことがあります。
これは不純物が含まれた水分や人の汗などが革へ浸透することが原因だからです！
上記より、基本的な考えとして、新品時が製品の状態が革にとってはベストだとご理解ください。
そして、ご使用いただく時間の経過とともに状態が悪くなる傾向にあるので、新品時の革の状態を維持することが製品を長くご使用いただけるポイントです。
ブライドルレザーのブルームについて
ブライドルレザーのブルームは、英国で製造されるブライドルレザーの特徴です。
これは独特の気候や天候からくる伝統的な製法で、革の表面をブルームで覆うことで革の内部の水分や油分が抜けるのを抑えています。
また、ブルームには蜜蝋などのロウ分が含まれているので、不純物が含まれた水分が革の内部へ侵入することを防ぐことができます。
なお、ブルームはグリース成分が凝固化したものですが、製品を使い始めることで徐々に落ちます。
このブルームを新品時と同じ状態に戻すことは、ほぼ不可能に近いです。
ブルームは、その見た目の珍しさからブライドルレザー製品にとって魅力の一つです。
その魅力をじっくり観察をするなど存分に感じてから、製品を使い始めることをおすすめします！
ブルームはそのまま使い始めるのがおすすめ
ブルームは、前項で解説をした通り、革を良い状態で守る役割をしているので、製品を使い始める時は、そのままご使用いただくことをおすすめします！
ブルームをそのままご使用いただいても、製品にとってはまったく問題はありません。
ただし、ブルームが衣類など他のものへ移ってしまうことがあるので、その点はには注意が必要です。
そういった場合には、ブラシや柔らかい布などでブルームを取り除いてからご使用ください。
なお、製品の内側にブライドルレザーが使用されている場合も同様で、ブルームはそのままで使い始めることをおすすめします。
これは、使い始めた後の手入れが必要か否かの目安にもなります！
ワックスなどを使用して手入れを始める開始時期は、ブルームが取れてから３か月から半年後が最適です。
製品を使い始める時の注意事項
ブライドルレザーは、皮革の中では最も硬い部類に入る革です。
これは馬具の素材として、耐久性を持たせるためのものです。
「ブライドルレザー＝すべてに強い」と思われている方も多いですが、これは間違いです！
革に凹み傷がついたしまった場合には、もとには戻せないので注意が必要です。
ブライドルレザー製品は高価な場合が多いので、使い始め直後についてしまう傷はユーザーさんにとって特にショックが大きいです。
使用開始後、１か月ほどは製品に傷がつかないようにご使用ください。
ただし、長く製品をご使用いただいて間に凹み傷などはついてしまうものです。
ある程度、製品を使用してからついてしまう傷はあまり気にならず、製品のエイジングと捉えて愛着が湧いてくると思います！
革の擦れる部分の定期的な手入れについて
ブライドルレザー製品に限らず、日常使いで徐々に革から良い状態で保つための油分などが抜けてしまいます。
特に製品の表面が擦れることが多い、本体の外側は保革成分を失いやすいです。
定期的に蜜蝋ワックスなどで保革成分を補給することで、良い状態を保つことができます。
長く良い状態で製品を使用したい場合には、定期的な手入れを行っていただくことをおすすめします！
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、ブライドルレザーの使い始めについて解説をさせていただきました。
この情報をもとに、製品を長く良い状態でご愛用いただければ幸いです。
なお、ブライドルレザーについて総合的にまとめた特集記事もございます。
