ブライドルレザー製品の失敗しない選び方を専門店の職人が解説!

ブライドルレザーを使用した革製品は、ここ10年あまり1番人気といっても過言ではありません。

その人気にあやかり偽物のブライドルレザーが登場するなど、本物のブライドルレザー製品をご検討の方には製品選びの際に注意が必要です。

そこで今回は、失敗しないブライドルレザー製品の選び方について徹底解説します!

ブライドルレザーがこれほど人気になる前から、ブライドルレザー専門店として革製品を製造・販売している、塩原レザーの塩原朋和が解説しますので信用していただける情報です。

この記事を最後までご覧いただきますと以下の内容がご理解いただけます。

  • 信頼できる販売店が分かる!
  • 本物のブライドルレザーが分かる!
  • 完成度の高い製品が分かる!
  • 製品の適正価格が分かる!

本題に入る前に記事の信憑性を高めるために、この記事を書いている塩原レザーについてご紹介させていただければと思います。

2008年にブライドルレザーの専門店として塩原レザーは創業しました。

ブライドルレザーの本場である英国から、さまざまな業者が製造をした本物のブライドルレザーに触れてきました。

それぞれ同じブライドルレザーといっても、製造をする業者や部位によっても風合いや印象など素材感が異なります。

塩原レザーでは10年以上に渡って製品を毎日のように製作しており、製法にも拘って製品の製作を日々行っております。

なお、塩原レザーについてより詳しいページは下記のリンク先からご覧いただけます。

塩原レザーについて

信頼できる販売店を選ぶ!

メトロポリタン社のロイ氏との記念撮影画像
塩原レザーの塩原朋和とメトロポリタン社の代表ロイ氏

ブライドルレザー製品に限らず、失敗しない製品選びでもっとも重要なポイントは、どこでその製品を買うかということだと思います。

インターネットが普及した現在では、これまでの路面店や百貨店で購入する以外の選択肢が増えております。

インターネット上での製品選びには注意が必要!

 

メトロポリタン社のブライドルレザーのブラックカラーの二つ折り財布(小銭入れ付き)の画像1

インターネット上で「ブライドルレザー」と検索すると、多くのページが表示されます。

革製品を製造販売している業者のサイトや口コミサイトなども数多くあります。

口コミサイトには、ステマサイト(ステルスマーケティングを行っているサイト)やアフィリエイトサイトと呼ばれるサイトが多いので注意が必要です!

これらのサイトは、特定の製品を一番良い製品として紹介し、その製造業者から紹介料を受け取るという仕組みです。

近年、それらステマサイトは世の中でも問題になっており、検索サービスで8割ほどのシェアを持つGoogleも対応に乗り出しております。

YMYL(Your Money or Your Life)という医学や健康、投資や不動産など重要度の高い情報サイトを、検索結果の上位に表示させにくくするような取り組みが進んでおります!

これらのサイトは違法ではないので、サイトに掲載されている情報をもとに製品選びをされるのも間違いではないと思います。

ただし、現実的な話として、そういったサイトを経由して購入した場合は、運営している者へ製品代金の25%前後の報酬が払われているという話がありますので、製品代金はこの広告費の分だけ高くなります。

百貨店で買う

 

セドウィック社のブライドルレザーのベンズ部位のラウンドファスナー小銭入れ画像1

一昔前なら間違いのないものを選ぶなら、百貨店であったと思います。

百貨店内の専門コーナーにいる従業員さんに希望を伝え、おすすめの商品を紹介してもらう方法は、今でも間違いのない製品を紹介してくれると思います。

また、百貨店では様々なメーカーの製品を取り扱っているので、売れている製品については間違いなく分かると思います。

しかし、素材の細かい話については、毎日同じ素材に触れている職人ほど細かい話には対応できないと思います。

特にブライドルレザーのように、天然素材を扱う場合は同じ素材でも時と場合によって質感は変わるので注意が必要です。

なお、様々なメーカーの革製品を販売する百貨店や革製品販売店は、中間マージンが発生しますのでその分だけ製品代金が高くなります。

職人から直に買う 一番おすすめ!

 

革職人塩原朋和

上記でも述べたように、インターネット上には多くの情報があります。

その中には、製品の作り手が情報を提供している場合もあります。

毎日、ブライドルレザーと向き合い、製品の製造している職人はやはり情報の幅と深さが違います!

これらの職人は、経験値が高ければ高いほど、天然素材であるブライドルレザーのちょっとした違いにも対応でき、知識や経験が日々積み上がるので製品の製作にも活かせます。

当サイトを運営する塩原レザーもこのカテゴリーに入ります!

当方では、これまで本場である英国へも足を運び、業者の担当者とも直接会い、ほぼすべてのブライドルレザーを見てきました。

ブライドルレザーの特徴であるブルームを見ただけで、どこの業者が製造したブライドルレザーかを選別することはお手の物です。

また、当方では革の仕入れから製品の製造から販売までを一貫して行っております。

中間マージンが発生することがないのでコストパフォーマンスは最高です!

本物のブライドルレザーを選ぶ!

セドウィック社の蠟引き加工の画像

冒頭でもお伝えした通り、ブライドルレザーはここ10年あまり1番人気の革素材と行っても過言ではありません。

ここ数年、その人気ぶりから表面に蝋引き加工を施しただけの「ブライドルレザー風」の革を、ブライドルレザーと称して製品化しているものも多く見掛けます!

ブライドルレザーとは、馬具用に開発された革のことです。

上記から実際に馬具用の革として使用されてきた、または今でも馬具用の製品に使用されていることが本物のブライドルレザーであると塩原レザーでは定義しております。

なお、ブライドルレザーについて詳しく解説した記事がございますので、こちらもよろしければご覧ください。

ブライドルレザーとは

以下は、伝統の製造で作られた本場である英国のブライドルレザーを紹介します!

セドウィック社

 

A5判手帳カバーのダークグリーンのアイキャッチ画像

世界中で人気のブライドルレザー製造の代表的な業者です。

特にショルダー部位は、ブライドルレザー製品の代名詞的な素材です!

はじめてブライドルレザー製品をお使いいただく方におすすめ素材です。

メトロポリタン社

 

メトロポリタン社のブライドルレザーのダークブラウンカラーのラウンドファスナー長財布の画像1

仕上げ工程を専門とする本場である英国内で評価の高い業者です。

塩原レザーでは、1等級であるベンズ部位を使用しております。

ベンズ部位は、ショルダー部位に比べて高価ですが繊維が細かく、しなやかさを持ち合わせる特徴があります。

これまでブライドルレザー製品を使用してきた経験がある方で、風合いをこれまでと変えたい方におすすめしたい素材です!

トーマスウェア社

 

トーマスウエア社のブライドルレザーのブルーカラーのラウンドファスナー長財布の画像1

大規模な敷地とピット槽を有し、なめし工程から仕上げまでを一貫してブライドルレザーを製造する業者です。

革の床面(表面とは反対側)が表面と同じ色に染められる「芯通し」加工を施した素材です。

床面が生成り色ではなく、表面と同じ色に染められた製品をお好みの方におすすめです!

「芯通し」加工が施されているため、一般的な床面が生成りのブライドルレザーと比べてやわらかめの素材です。

J.ベイカー社

 

J.ベイカー社のブライドルレザーの最大級のブルーム画像

伝統的なオークバーグのタンニンエキスを使用してなめされる、ブライドルレザーの製造を得意とする業者です。

塩原レザーで扱うブライドルレザーは、オイル分が多く浸透したタイプを使用しております。

ベルトには最適な素材です!

革の内部にオイル分が多いことから、財布などの革を貼り合せる製品の素材にはあまり向いておりません。(ご使用いただいている間に、貼り合せた部分がはがれてきます!)

日本製のブライドルレザー製品を選ぶ!

失敗しないブライドルレザー製品を選ぶ際のポイントは、本物のブライドルレザーを選ぶことも重要ですが、製品の完成度も重要な要素となります。

とは言っても、はじめての方が完成度の高い製品を見分けるのは難しいと思います。

そこでもっとも見分けやすい、3つのポイントを今回は紹介します!

日本人向けの使い勝手が考えられている!

 

お札入れにお札を入れたサンプル画像

ブライドルレザー製品は、今や世界中で製造されています。

しかし、注意すべき点があります。

製造する各国によって紙幣の大きさなどが異なるため、日本の紙幣を対象とした寸法取りがされていない場合は使い勝手が悪くなります。

ブライドルレザーの本場である英国では、ポンドが通貨として使用されていますが、日本の紙幣に比べて縦に大きく横幅は小さいです。

また、英国ではカードで決済する文化が早くから発展しており、小銭入れの容量が少ない場合などがあり使い勝手に影響します。

世界中で使用されている米ドルは、日本の紙幣に比べて縦が短いのが特徴です。

米ドル仕様の財布の場合は、製品全体の高さが低く採寸されている場合があるので注意が必要です!

コバの綺麗さ=製品の完成度の高さ!

 

ダークグリーンのセドウィック社製ブライドルレザーの二つ折り財布-5

コバの状態を見れば、作り手の技術力から製品に対する思いなどが分かります!

コバとは、上記の画像のように、革の側面の部分のことを言います。

また、コバの仕上げ方法にはいくつかの方法があります。

ブライドルレザー製品におすすめのコバの仕上げ方法は、馬具用品にも使用されてきた伝統の本磨き製法です!

この本磨き製法を施すことができる革は、ブライドルレザーのように手間と時間を要する植物タンニンなめし製法である必要があります。

また、本磨き製法は革の表面を直に削り磨き上げる方法で、きれいに仕上がるまで何度でも削りと磨き上げを繰り返えすため、多くの時間を要します。

そして、コバをきれいに仕上げるためには革の特徴を知っていることと、十分な技術力が必要です。

内側にもブライドルレザーを使用した製品!

 

ダークグリーンのセドウィック社製ブライドルレザーの二つ折り財布-7

ブライドルレザーは、革の中では高級革の部類に入ります。

そのため、内側までブライドルレザーを使用した製品は必然的に高額になります。

しかし、ブライドルレザーの特徴である張りの良さや硬さ、耐久性を存分に味わうためには、内側にもブライドルレザーが使用された製品がおすすめです!

ご使用期間が長くなると、経年変化(エイジング)が進み、革の表面い艶が増してくるのもブライドルレザーの特徴です。

ブライドルレザー製品の適正価格!

ブライドルレザー製品を並べた画像

今や本物から偽物のブライドルレザー製品まで、様々な価格の製品が販売しております。

この項目では、作り手の観点から適正な価格について1日の製造量をもとにご紹介したいと思います。

例えば、人気のラウンドファスナー長財布を1人の職人が製造すると丸1日掛ります。

日本人の平均年収を日割りするとおよそ2万円と言われています。

人件費に材料代を加えて、製造する場所の光熱費や販売管理費など多くの経費が製品価格に乗っかってきます。

安定した品質の製品を選ぶ場合は、やはりそれなりの価格になります。

日本製で完成度が高い製品という観点からみて、失敗しないブライドルレザー製品を選ぶためには以下の価格が適正ではないかと思います。

以下は、世の中に多く流通するブライドルレザーのショルダー部位を使用し、日本でミシン縫製により製造された代表的な製品の参考価格帯です。

・ラウンドファスナー長財布:40,000円から45,000円前後

・二つ折り財布:30,000円から35,000円前後

・小銭入れ15,000円から20,000円前後

・名刺入れ15,000円から20,000円前後

・ベルト10,000円から13,000円前後

まとめ

いかがでしたでしょうか!?

今回は、失敗しないブライドルレザー製品の選び方について解説させていただきました。

塩原レザーでも本物のブライドルレザー製品を日々製造し、販売しております。

よろしければ、製品の販売ページもご覧いただければ幸いです。

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